リーガルテック®展2015

2015年10月5日にザ・リッツカールトン・東京で第3回リーガルテック®展が開催されました。

リーガルテック展会場

リーガルテック®展会場

世界最先端のリーガルテクノロジーと専門家が集う国際カンファレンスということで、毎年多くの方にご参加いただいており、今年も、たくさんの方々に会場にお越しいただきました。

リーガルテック展受付

リーガルテック®展受付

プログラム1では、駒澤綜合法律事務所の高橋郁夫弁護士と田辺総合法律事務所の吉峯耕平弁護士が「デジタル証拠の法務の現在と将来」について講演されました。

お二人は、最近「デジタル証拠の法律実務Q&A」を執筆されましたので、これを記念しての講演となりました。

プログラム2では、ベイカー&マッケンジー法律事務所の井上朗弁護士より、「リーガルテクノロジーを使った国際カルテル事案への対応策」というテーマで講演されました。

井上先生は、10年以上に亘り、独占禁止法および競争法案件に一貫して対応してきたアンチトラスト案件の専門弁護士です。

プログラム3では、カタリスト社のJohn Tredennick社長が「Using Next-Generation Technology Assisted Review(TAR2.0) to Reduce Discovery Costs」というテーマで講演されました。John社長は、大手法律事務所で訴訟弁護士として活躍し、電子データの証拠開示を支援するためカタリスト社を創業しました。

プログラム4では、TMI総合法律事務所の大井哲也弁護士が「マイナンバー対応の為の安全管理システムの実装フロー」というテーマで講演されました。大井先生は、クラウドコンピューティング、インターネット、インフラ、SNS、情報セキュリティの各産業分野における実務に精通しており、経済産業省の情報セキュリティに関するタスクフォース委員等を歴任されています。

プログラム5では、インテレクチュアル・ベンチャーズ社の日本代表の加藤幹之氏が「欧米新時代の知財戦略とその具体的活用例」というテーマで講演されました。加藤氏は、富士通の知財本部長、富士通研究所の常務取締役、富士通総研の専務を経て、2010年にインテレクチュアル・ベンチャーズ社に入社されました。

プログラム6では、経済再生担当大臣甘利明氏の講演を予定しておりましたが、TPP閣僚会議が急遽、延長され、帰国できなくなってしまったため、AOSリーガルテックの佐々木隆仁社長が「デジタルフォレンジックと証拠調査」というテーマで講演されました。冒頭で甘利大臣に送っていただいたメッセージも紹介しております。

プログラム7では、元警視総監で東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会理事の米村敏朗氏が「危機管理とオリンピック〜想像と準備〜」というテーマで講演されました。

プログラム8では、AOSリーガルテックの佐々木隆仁社長が「最先端のリーガルテック®の活用と不正調査」というテーマで講演されました。

プログラム9では、カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授の中村修二先生が「青色発光ダイオードの知財訴訟とノーベル賞」というテーマで講演されました。

そして、プログラムの最後のプレミアムワイン会では、クリスティーズでアジア人初のワインスペシャリストとして活躍された渡辺順子さんをお招きして、貴腐ワインとして、世界最高の評価を受けているシャトー・ディケムのヴィンテージワインを振舞っていただきました。

ワインスペシャリスト/渡辺順子

ワインスペシャリスト/渡辺順子

プレミアムワイン会

プレミアムワイン会

(リーガルテック®は、AOSテクノロジーズ株式会社の登録商標です)

リーガルテック®展2014

日本の歩むべき道とリーガルテック®

リーガルテック®展2014

昨年、虎ノ門ヒルズで開催されたリーガルテック®展2014で、小泉元首相が「日本の歩むべき道」というタイトルで基調講演を行いました。

小泉元首相

知財立国を実現させる新世代の担い手たちへ

基調講演の中で小泉元首相は、「今はグローバルとローカルが一緒になった世界。ローカルを生かすためには、グローバルで戦わないと立ち向かえない時代です。私自身、ITやデジタルには疎いのですが、総理在任中は「知財立国」を製作の重要課題として取り組みました。アイデアなんて私が持っているわけがありません。有識者、専門家の知恵を審議会などを通じて集め、国の進み方を決めていたのです。私は「何が必要なのか、重要だと思う結論だけを遠慮なく出して下さい」とお願いして、後は、座って話を聞いていただけ。その中に知財立国化の政策がありました。当時の政策立案の趣旨が十分に実現されたとは言えませんが、後は、未来を担うみなさんに委ねたいと思います」という話をされました。

リーガルテック®と国際訴訟支援

AOSリーガルテックの代表取締役社長の佐々木隆仁氏は、「リーガルテック®による国際訴訟支援」というテーマで講演を行いました。

佐々木写真4

日本の「知財化の流れ」

私たちAOSリーガルテック(以下、AOS)は、1995年の設立以来、消去された電子データの復旧から捜査機関による証拠保全のための技術、そして、米国訴訟を中心とした電子データの証拠開示(eディスカバリ)のための技術提供を通して社会に貢献して参りました。世界が産業社会からデジタル情報社会への移行期にある中で、日本の現状は、立ち遅れています。小泉元首相からは、「後は、若い人たちに任せる」と、バトンを渡されましたが、2002年に小泉総理が「知財立国宣言」を行ってから、我が国の知財戦略化が本格的な政策として動き出したのです。同じ年に知的財産基本法が制定され、2005年には、知財高等裁判所が設立、知財化社会への地歩が築かれました。しかし、その後は、どうでしょうか。我が国の知財化の流れは、まだ、まだ、道半ばという状況です。日本の特許出願件数は、若干、減少傾向で、2010年には、中国に抜かれて、世界3位に順位が落ちてしまいました。

国別特許出願件数

一方で企業のグローバル化にともない、日本から海外への出願件数は、12年間でほぼ、2倍に増え、日本は、世界第2位の実績を上げています。

日本の国際特許出願件数

特許使用料の収支の国別ランキングを見ると、アメリカがダントツの1位ですが、日本は、アメリカについで世界第2位となっています。

特許使用料収支

日本は、かなり、特許で稼いでいますが、アメリカとの差が大きいというのも実態です。どうすれば知財の先進国のアメリカに追いついていけるのか、そのためには、知財の権利侵害や知財窃盗が行われた場合にリーガルテック®を駆使して、証拠データを抽出し、訴訟を起こしてでも奪われた知財を取り返すという姿勢を示すことが必要です。実際に米国では、様々な権利侵害に対して訴訟が起こされ、巨額の賠償金が支払われています。日本が知財でもっと、稼ぐためには、アメリカの進んだリーガルテクノロジーをいかにキャッチアップしていくかが課題となります。

 

「法の支配」を下支えするリーガルテック®

リーガルテック®とは、いったいどういうものなのでしょうか。PCや携帯電話などのデータを解析し、証拠となるものを取り出すフォレンジック技術、また、企業の持つ大量の電子データを証拠として収集し、裁判で使える形で開示するeディスカバリ技術、最近はオンラインで常にバックアップを取り、データ蓄積を一元化し、同時に整理しておくことでeディスカバリやフォレンジックに対応できる、すなわち、社内データの入口から出口までのデータを一貫して把握する予防法務的な体制づくりに進化しています。蓄積された膨大なメールのアーカイブデータから必要なデータを抽出し、高速で検索可能なインデックスデータを作成しながらデータを移行するサービスや、メールのデータ送信を証明する「i証明サービス」などに広がりを見せています。

リーガルテック®が活用される典型的な場面の一つは国際訴訟です。新日鐵の技術流出事件を例に見てみましょう。新日鐵(現在は新日鐵住金)が開発し、その技術力の高さから他の追随を許さぬ看板商品で製法が企業秘密だった「方向性電磁鋼板」の技術が韓国最大の製鉄会社ポスコに流出し、さらにそれが中国企業に売られたという事件がありました。

2012年、新日鐵は秘密を漏洩した元社員とポスコを相手取り、一千億円の損害訴訟を起こしました。このような場合、情報の不正流出を証明するため入手した元社員のPCの調査が行われます。不正流出の証拠データが消されていた場合にデータを復旧できれば、不正流出の立証が可能となります。ですが、それだけでは留まりません。膨大な量のデータを復旧させて不正の痕跡を見つけ出したとしても、当該データを生のまま証拠として提出すると、そこから保守すべき機密情報を取り出される恐れがあります。そこで、私たちは、立証・開示のための情報を仕分けすると同時に、機密情報を漏らさぬために最新の注意を払って証拠データの抽出作業を行います。

こういった証拠調査を行う場合は、企業のPCなどに収められているハードディスクをそのまま調べるのではなく、原本と同じ内容であることを証明できる特殊な方法でコピーを取り、保全手続きを行った媒体に対して調査を行います。実際の証拠データ復旧調査は、弊社と捜査機関が協力して改良を重ねた「ファイナルフォレンジック」というツールで解析します。メールや削除されたインターネットの閲覧履歴、USBメモリの接続履歴などが対象となりますが、ハードディスクが壊れて動作しない場合もあり、その場合は、クリーンルームで分解した上でデータを取り出すこともあります。

パソコン復旧の様子

今、企業からの情報漏洩において、紙で持ち出される情報は数パーセント程度しかありません。現在、そのほとんどは、USBメモリなどの外部記憶媒体から持ち出されています。これだけ企業の機密情報や個人情報の持ち出し事件や紛失事件が報道されているにも関わらず、企業の情報漏洩対策は、遅れています。業務で使われているUSBメモリを定期的に専用ソフトで消去するとか、個人情報の入ったファイルをごみ箱に入れて、空にするだけでなく、専用のファイル消去ソフトを使って定期的に消去している企業はほとんどありません。これからは、マイナンバー制度などが施行され、個人情報に関する取り扱いも厳格になってきますが、総務省のガイドラインでは、ファイル消去ソフトの使用が義務付けられてきますので注意が必要です。個人情報の印刷された紙をシュレッダーにかけなければいけないのと同様に電子データもシュレッダーソフトで消去しなければならない時代になりました。

捜査機関と連携した携帯電話のデータ復旧

また、弊社は07年から、捜査機関からの依頼に応じる形で携帯電話のデータ解析を始めました。削除された通話履歴やメール、最近ではLINEの履歴も対象で、メーカが明かさない機種ごとの内部解析も独自に行うなどの努力を重ね、技術を磨いてきました。

スマホ復旧の様子

 

「大相撲野球賭博事件」をご記憶でしょうか。賭博事件捜査の過程で八百長の痕跡が出てきました。賭博事件は刑事事件ですので警察が携帯電話の調査を行いましたが、捜査の過程で賭博とは関係のない八百長の痕跡が発見されました。八百長自体は刑事事件になりませんから、警察は日本相撲協会に自分たちで独自に調査するようにと指示をしました。解析の対象はつぶされた携帯電話でしたが、筐体が壊れていても、チップまで破壊されていることはまずありません。チップを取り出して、データを抽出できればデータを解析することができます。また、削除されていた場合でも、携帯電話のメモリの中には、データの痕跡が残っていることがあります。これを特殊な技術を使って復旧できれば、重要な証拠データを抽出することができます。数千件以上の通話履歴やメールの内容などが消去として復旧されました。

「振り込め詐欺」に使われた携帯電話が、大量に警察から持ち込まれることもありません。犯行グループには、「まずくなったら通話やメールの履歴をすべて削除しろ」というマニュアルまで用意されているケースもあり、削除したはずのデータを復旧させることができれば、重要証拠を取り出すことができます。

スマホの画面

LINEの普及が捜査を変えた

証拠が出るか、出ないかという攻防の他にも、モバイルフォレンジック技術で通話履歴のデータ解析を行うと、記録された通話回数や時間、頻度などから、スマホ・携帯電話の持ち主が誰とどのような交際をしているか、例えば、時間帯などの規則性に着目して、関連性や親しさの度合いを浮かび上がらせることも可能です。最近話題のビックデータ解析と同様の考え方です。

さらに、近年のLINEなどのチャットツールの普及で、捜査現場における証拠収集のあり方が大きく変わってきました。チャットツールが普及する前は、通話履歴を見ても会話の内容までは残されていない状態でしたが、チャットツールの場合は、やり取りの内容がテキストデータで残されているので、スマホ・携帯電話の証拠性が桁違いに上がっています。現在の捜査現場では、チャットの内容が抽出できるかどうかが立件のための極めて重要な要素になっています。逆にチャットの履歴を見れば、その人がどういう人物で誰とどういうやり取りをしているのかを正確に把握することができます。この大量のデータをビックデータ解析技術で解析すれば、その人の行動パターンや犯罪傾向などの分析も可能です。

LINEの画面

電子ディスカバリ時代に不可欠なリーガルテック®

世界中で訴訟合戦が繰り広げられたアップル対サムスンのスマートフォンをめぐる知財訴訟では、カリフォルニア州連邦地裁大陪審が12年8月、サムスンがアップルの特許を侵害したとして、10億5千万ドルあまりの巨額の損害賠償を認定しました。陪審員の評決に大きな影響を与えたのは、ディスカバリ(証拠開示)で示された膨大なデータの中に含まれていた一通のメールでした。グーグル幹部からサムスンに対して、「アップルに似せたデザインにならないように」という注意喚起が行われていたことが分かったのです。つまり、サムスンはアップル社の特許権や意匠を侵害しているという認識を持っていたことが証明されたというわけです。

この訴訟のドキュメント量は、証拠開示の対象として3億5200万ファイル、検索回数6千万回、25の法律事務所が対応して、75件の訴訟が提起され、2千回の報告が行われたという、空前の規模になりました。

このように、米国の民事訴訟には、ディスカバリと呼ばれる証拠開示手続きがあります。これは訴訟の両当事者が相手方に対して証拠開示をも求めるもので、非常に広範囲にわたります。近年、企業活動で作られる文書のほとんどは電子データであり、これらの開示を特に「eディスカバリ」と呼んでいます。開示請求がなされたら、限られた期間のうちに社内の膨大なデータの中から目指すデータを見つけ出すことができない、あるいは意図的に隠していたことが発覚すると高額な罰金が課せられ、フェアネスを害したとして不利な判決が裁判官から示唆され、不本意な条件で和解せざるを得なくなったという事例がたくさんあります。

日本企業も、この流れに無縁ではいられません。米国で日本企業が訴訟に巻き込まれた場合には、eディスカバリが求められています。その対策として、リーガルテック®の利用はもはや不可避です。

 

グローバル時代に必要とされるリーガルテック®

少子高齢化が急速に進んでいる我が国は、観光、金融、IT立国、そして、知財立国の実現化が急務なのは誰に目にも明らかです。技術ノウハウを蓄えて世界中からロイヤリティを得る知財立国が日本の向かうべき未来図だと思いますが、知財をお金に変えるためには、国際訴訟を起こしてでも、知的財産を守る、ロイヤリティを得るというプロセスが不可避となっています。国際訴訟で勝利をするためには、高度なリーガルテクノロジーを駆使して戦う能力を身につけることが必要となります。

(リーガルテック®は、AOSテクノロジーズ株式会社の登録商標です)

 

リーガルテック®展2013

六本木ヒルズで世界最先端のリーガルテクノロジーと専門家が集う
国際カンファレンス「Japan Legal Technology Conference 2013」
を開催しました。
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国際競争力を高め、訴訟に勝つための世界最先端のリーガル・テクノロジーを
集めたリーガルテック展の日本で初めて開催となります。
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最初のプログラムは、経済産業省の知的財産制作室の中野美夏さんより、
「産業競争力と知財戦略」というテーマで営業機密保護を中心とした
講演がありました。
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2番目のプログラムは、モリソン・フォースター外国法律事務弁護士事務所の
デイビッド・リー・ファーマン氏より、特許訴訟を起こされた相手の特許を
いかにして、無効にするかという最新の制度に基づいた訴訟手続きの講演が
ありました。
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3番目のプログラムは、AOSリーガルテックの佐々木隆仁社長より、
「NPE訴訟とリーガルテック®」米国のNPE企業活動と日本、韓国の政府対策について
というテーマで講演がありました。
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4番目のプログラムは、DLA PIPER法律事務所のヘンリー幸田氏が
「知的財産による収益化のための効果的戦略」
〜米国企業(IBM, Microsoft, Apple等)における成功・失敗事例から学ぶ〜
というテーマで講演されました。
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5番目のプログラムは、東京大学先端科学技術研究センターの玉井克哉氏より、
「知財立国の過去・現在・将来」というテーマで講演がありました。
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6番目のプログラムは、DSA Legal Solutionsの大平恵美氏より、
「米国における知財訴訟とeDiscovery」というテーマで講演がありました。
こちらは、Model Orderが訴訟に与えた影響についてのお話でした。
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そして、最後の7番目のプログラムは、AOSリーガルテックの藤本隆三氏より、
「訴訟やフォレンジック調査に使用されるリーガル・テクノロジー・ツールの紹介」
というテーマで講演がありました。
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そして、カンファレンスの終わりには、ワイン会がありました。
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ワイン会では、じゃんけんに勝った人がロマネコンティのビンテージワインを
飲めるということで、多いに盛り上がりました。
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多数の方にご参加頂き、誠にありがとうございました。

(リーガルテック®は、AOSテクノロジーズ株式会社の登録商標です)

NRIセキュアテクノロジー主催のセミナー

NRIセキュアテクノロジー主催のセミナーが開催されました。

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今回は、「インサイダー取引などに対するPCおよびスマートフォンのデジタルデータ証拠調査方法の

具体的ノウハウ」というテーマで講演を行いました。

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昨年、金融業界を大きく揺るがした事件は、国内では、大手証券会社の情報漏洩によるインサイ

ダー取引の摘発事件と世界的には国際的な基準金利であるロンドン銀行間取引金利、LIBORの

不正操作事件だったかと思います。

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このLIBOR事件で逮捕された元トレーダーのうち、一人は、東京勤務の経験があり、円建て

取引の担当者だったとされており、ロンドンを主な舞台にした逮捕劇で、疑惑が東京市場に

も波及したと報道されています。この事件では、担当者のメール、チャット、文書ファイル

が重要証拠として提出されています。賠償金の支払い金額も大きく、LIBOR操作に絡む金融

機関11社の罰金や訴訟費用が2014年までに1兆1700億円に上るとモルガン・スタ

ンレーは試算しています。被害を被った政府や企業が金利の不正操作を行った金融機関への

訴訟準備を始めているという報道もあります。一方のインサイダー取引に関しては、今年は、

金融庁などが罰則強化の動きとして、今までは、情報漏洩をしても、直接、株取引で利益を

得なければ罪に問われなかったものを、金融商品取引法を改正して、情報漏洩も罰則の対象

とするかを検討しています。この2つの事件は、日本企業も必ず知っておくべき問題だと思

います。

 

今回は、これらの問題に対して、具体的な事前、事後対策として、

事前対策

1)不要なデータを抹消

2)パソコン、スマホの利用状況を記録

3)機密ファイルのアクセス制限、コピー防止

 

事後対策

1)不正の実態調査

2)訴訟対策

3)再発防止策の策定、実施

 

を紹介させていただきました。

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多数のお客様にご参加いただき、誠にありがとうございました。

電子情報・ネットワーク法研究会公開勉強会

11月8日に東京の弁護士会館で弁護士業務に役立つ「インサイダー取引、情報漏洩
の事前・事後対策」というタイトルで講座を開催しました。
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題材としては、「インサイダー取引の事前・事後対策」と「アップル、サムスン電子に
おける知的財産訴訟における証拠開示」という2つのテーマで話をしました。
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インサイダー取引に関する話は、こちらで紹介しています。
もう一つのテーマ「「アップル、サムスン電子における知的財産訴訟における証拠開示」
というテーマで話した内容は、2014年の4月にスマホやタブレットの特許を侵害し
ているとして、アップルがサムスンを米国で提訴します。これと同時に今度は、サム
スンがアップルを日本、米国、韓国、ドイツで提訴して、特許紛争が始まりました。
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こちらは、2012年になってからの主な動きですが、今年の8月に、カリフォル
ニアの地方裁判所で陪審員による評決でアップルが持つ管理をサムスンが侵害した
と認められて、10億5000万ドルという巨額の賠償金の支払い命令が出ました。
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こちらは、サムスンが提出した裁判用の証拠データです。アップルのデザイナーがSONY
のデザイナーがボタンなどの過剰な装飾がない、手にフィットする過度に丸みが付いた
携帯電子機器のデザインの話をしていたという情報を得て、アップルの工業デザイナー
が作成したモックアップデザインです。CAD図面には、SONYのロゴまで入っています。
デザイナーによるとこのデザインは、iPhoneプロジェクトのコースを変え、現在のiPhoneに
つながったとのことです。つまり、サムスンの主張は、サムスンがアップルのデザインを真
似したというが、アップルもSONYのデザインを参考にしたのではないかということです。
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こちらは、アップルが提出した証拠データですが、iPhoneのパッケージデザインをギャラク
シーのパッケージが真似しているという証拠データです。
【アップルとサムスンの証拠保全義務違反】
アップルとサムスンの訴訟では、証拠データの保全義務違反というのも指摘されました。
サムスンは、全てのeメールが2週間後に自動削除されるシステムを導入していましたが、
アップルは、侵害通知をサムソンに行った2010年8月時点で削除を停止して、証拠
保全を行なわなかったのは、証拠隠滅を図ったもので、証拠保全義務違反に当たるとして、
制裁を求めました。これに対して、裁判所も一度は、この訴えを認めましたが、これ対し
て、サムスンは、アップルも証拠保全義務を果たしていないと主張し、裁判所もアップル
が自社に不利な証拠を破棄した可能性があると認めて、双方の主張が無効となりました。
【アップルとサムスン評決、グーグルの意向示すメールが決め手】
陪審員が10億ドル余りの巨額の損害を認定するときに判断材料としたのがグーグルから
サムスンの幹部に送られていた電子メールだと報道されています。グーグルの幹部がサム
スンに対して、アップルのiPhoneにあまりにも似ているのでデザインを変えた方がいいと
いうメールが証拠として提示されて、このメールにより、サムスン側もギャラクシーが
iPhoneに似ているということを認識していたという証拠となったとのことです。
このように電子データが評決に大きな影響を与えています。
これは、米国での訴訟なので、eディスカバリの対象となります。eディスカバリとは、
米欧の民事訴訟や行政調査、審理の当事者に向けた電子情報証拠開示のための手続き
ルールです。米国では、2006年にFRCP(連邦民事訴訟規則)で厳密な運用が明文
化され、このルールが守れない場合には、制裁金、および訴訟においてのペナルティが
課せられるようになりました。訴訟や行政調査の当時者は、証拠開示の要求に答える義
務を負います。アップル、サムスンの訴訟に関して、様々な証拠データが法廷に提出さ
れたというニュースが流れていましたが、ここで開示されたデータがeディスカバリに
より開示が義務付けられたデータを含んでいます。
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実際のeディスカバリの証拠開示は、EDRMという電子情報開示参考モデルに従って進め
ていきます。企業にとっては、電子データの証拠開示をどういう風に進めるか、どういう
ツールを使ってどのように調査

企業不祥事・国際訴訟における事前・事後対策セミナー

8月24日に大阪で「 企業不祥事・国際訴訟における事前・事後対策」というタイトルで

セミナーを開催しました。
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金融庁におけるインサイダー取引に対する罰則強化の動きや、米国連邦民事訴訟規則

の改正の動きなど、企業を取り巻く法的リスクが高まっている中で、最近の事例を踏
まえた具体的な事前・事後対策を各分野の専門家がご紹介するという内容で行いました。
山口利昭弁護士とAOSテクノロジーズの佐々木隆仁社長と上智大学特別研究員の北村
浩先生が講師として、以下の内容で話をしていただきました。
・企業不祥事と社内調査の進め方
~社内調査委員会外部支援の経験から~
山口利昭先生(山口利昭法律事務所 弁護士)
山口利昭先生には、社内調査委員会などで企業を外部から支援したご経験を元に
企業不祥事と社内調査の進め方を具体的に話していただきました。
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不祥事に対して自浄能力が求められる企業が具体的に、リスク管理の視点から何をして
いけばいいのか、役員の訴訟リスクにどう対処すればいいのか、社内調査をどうすすめて
いいのかなどのポイントを具体的にご説明されていました。
また、社内調査にフォレンジックを活用することでどういう成果が上がっているかなどを具
体的な事例を交えて講演されていました。
内部不正に対して効果のある対策として、経営者は、重要情報が特定の職員のみがアク
セスできるように管理する仕組み作りが一番大事だと考えているが、従業員は、社内シス
テムの操作の証拠が残ることが一番大事だと考えているなど、従業員と経営者で大きな
意識ギャップがあり、不正対応で重要になるのは不正の痕跡を見つけるデジタルフォレン
ジック調査である。
しかし、実際にフォレジック調査では、証拠改竄、証拠削除などのも起こるため、専門業者
と協業して調査をしていくことが必要となります。
また、弁護士の観点から社内調査行う上で人権への配慮も大事であるというお話もいただ
きました。
・インサイダー取引などに対する、デジタルデータ証拠調査方法の具体的ノウハウ
佐々木隆仁(AOSテクノロジーズ株式会社 代表取締役社長)
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AOSテクノロジーズの佐々木隆仁社長からは、今年に入って、大手証券会社からの情報漏
れにより発生したインサイダー取引が次々と摘発されており、このままでは投資家の日本市
場離れを招きかねないということで金融庁は、インサイダー取引の罰則強化について議論を
開始し、関連法案を来年の国会に提出しようと準備を進めているというお話や、現行の金融
商品取引法では、インサイダー取引を行なった者に情報を伝達しただけでは罰則の対象に
ならなったものが、相次ぐ不祥事の再発防止のために、米国や欧州連合のように情報漏洩
も罰則の対象に加えることを検討しているという動きがある。このような動きを受けて、
インサイダー関連の情報漏洩の予防対策はどのように実施すればいいのか、実際に問題が
発生した場合の調査はどのように行えばいいのかを、デジタル証拠データ復元技術などを
ご紹介しながら、具体的にご説明いただきました。
インサイダー取引に関連する情報漏洩対策としては3つの対策がある。
1)不用意なデータは、抹消ソフトを使って、完全に抹消する
データは、削除されていても復元されることがあります。不要なデータは、
専用の抹消ソフトを使って、定期的に抹消する。
2)ログ管理ソフトを導入して、パソコン、スマホの利用状況を記録する
操作ログの記録を取ることで、不正調査を迅速に行うことが可能となり、
記録されていることを従業員に告知することで不正抑止効果も期待できる。
3)情報漏洩防止ソフトを社内のシステムに導入する
機密ファイルのアクセス制限、コピー防止などの機能を備えた情報漏洩防止
ソフトを導入することで、情報漏洩を防止する
・知財・民事の海外訴訟対策(eDiscovery対策) 
~ “Predictive Coding”によるコンプライアンス・ビッグデータ対応の視点~
上智大学の北村先生からは、eディスカバリの最新手法となるPredictive Codingについて
お話していただきました。
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日本企業は、米国・欧州での有事の際に生じる経営リスクを極力抑制するために、行政当局、
裁判所や訴訟相手からのeDiscovery(電子情報開示)について効果的な対策を講じることで、
コンプライアンス情報の管理力を発揮することが必須になっています。その中でも、これまで
高コスト負担であった人間系主体の作業、特に、文書レビューについて、いかに可視的な効果
を導くかが問われており、eDiscovery対策の変革を示すことが重要になっています。
有事の追跡対象となるコンプライアンス分野の膨大な社内文書について、eDiscoveryにおける
リーガルレビューの前処理として、”Predictive Coding”(予測符号化)を適用することで、有事に
関係する文書を重み付け、種別ごとに分類し、レビューの工数減
と品質確保を支援するリーガル
テクノロジーを紹介します。この手段によるeDiscoveryの推進が、レビューのコスト軽減と一定
以上の均質化によって、経営リスクの評価をより容易にし、有事対策の有力な手段として活用
を検討する企業がなぜ増加しているのかをご講演されました。
当日は、非常に多数のお客様にご参加いただき、誠にありがとうございました。
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申し込み総数が定員をオーバーしたため、急遽、開場を大きなものに変更しましたが、
それでもご参加できない人が多数おりましたので、急遽、追加でセミナーを開催すること
といたしました。
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講演:
【大阪開催無料セミナー】
      企業不祥事・国際訴訟における事前・事後対策
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日時:
平成24年09月14日(金) 13:30~17:30 (受付開始13:00)
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場所:
[大阪]TKP大阪御堂筋カンファレンスセンター ホール3A
   大阪府大阪市中央区淡路町3-5-13
      創建御堂筋ビル3F・8F
【地図】
【アクセス】
・地下鉄 御堂筋線「淀屋橋駅」より徒歩3分
  地下鉄 御堂筋線、中央線、四つ橋線「本町駅」より徒歩4分
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講演スケジュール:
プログラム1
企業不祥事と社内調査の進め方
~社内調査委員会外部支援の経験から~
【講師】
山口利昭 氏(山口利昭法律事務所 弁護士)
プログラム2
インサイダー取引などに対する、デジタルデータ証拠調査方法の具体的ノウハウ
【講師】
佐々木隆仁(AOSテクノロジーズ株式会社 代表取締役社長)
プログラム3
知財・民事の海外訴訟対策(eDiscovery対策) 
~ “Predictive Coding”によるコンプライアンス・ビッグデータ対応の視点~
【講師】
北村浩 氏(上智大学特別研究員(Ph.D.))
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参加費:無料(事前にお申込ください)
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定員:50名
※定員制のため、満席でお受けできない場合もございます。予めご了承下さい。
※お申込み者が定員を超えた場合は、抽選とさせて頂きます。予めご了承下さい。
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主催:レクシスネクシス・ジャパン株式会社 ビジネスロー・ジャーナル
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後援:AOSテクノロジーズ株式会社
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▼お申込み・詳細はこちら▼
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同様の内容で10月5日に東京でもセミナーを開催する予定です。

第9回 情報セキュリティEXPO【春】

 

2012年5月9日(水曜日)~11日(金曜日)に東京ビッグサイトにて

 

開催された第9回 情報セキュリティEXPO【春】に出展しました。
 
 
 
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AOSのブースでは、証拠復元、フォレンジックなどのe法務ソリューションを展示しました。
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近年、日本企業が海外で訴訟に巻き込まれる事例が増加しています。
 
あらかじめ法務的視点のもとにデータ管理をしておくことで、eディスカバリー(電子情報開示)への
 
的確な対応が可能となります。
 
AOSではPCやスマートフォンの現存するデータだけでなく、故意に削除・捏造されたメールなどの
 
データを復旧・復元し、詳細にデータを解析をします。
 
資料の印刷記録などあらゆるデータの証拠調査をし、企業・官公庁における裁判準備、
 

判例:電子ディスカバリーの対応ミスによる、巨額の制裁金

弁護士が訴訟の対象となり、電子ディスカバリーが注目されたケースをご紹介します。
Moreno v. Ostly, No. A127780, 2011 WL 598931 (Cal. Ct. App. Feb. 22, 2011)
Alison MorenoさんはThomas Ostly弁護士の下で働くパラリーガル(法律事務職員)でした。何らかの理由でOstly氏はMorenoさんを解雇したのですが、Morenoさんは「Ostly氏が解雇した理由は、彼との恋愛関係を続ける事を拒否したのが理由」というセクハラ訴訟を起こしたものです。実際この2人は一時期恋愛関係があったようです。
結果から述べると陪審員はMorenoさんへ「Ostly氏に対して155万ドルの賠償金を支払え」との評決をしました。
何故こういう結果になったのでしょうか…
今回のケースで被告側は、関連するメールやテキストをディスカバリーする為にMorenoさんのコンピュータと携帯電話のデータ提出を要求しました。
原告側は対象となる電子データの範囲が広すぎると拒否をしましたが、裁判所は電子ディスカバリーの必要性を認め、コンピュータと携帯電話の提出を要請。その電子データを調査しましたが、コンピュータ内に存在する電子メールにはディスカバリーの対象となる期間のものは存在しませんでした。
また携帯電話は対象期間以降に発売された機種だったのです。つまり原告側から提出されたコンピュータや携帯電話には本訴訟に関連する電子データを何も発見する事が出来なかったのです。
原告側は「現在所有しているコンピュータと携帯電話の提出を求められたのでそれに従ったまで」と回答。被告側から「本訴訟に関連のある期間中に被告は何台のコンピュータと携帯電話を所有していて、それらはどこにあるのか?」と追求され、原告側はしぶしぶ対象期間中にMorenoさんが2台の携帯電話を所有していた事実を明らかにしたのです。
但しその2台の携帯電話は提出が出来ないとの事。1台は破棄されて残りの1台が「不明」との説明でした。裁判官が「どうして最初からこの2台の携帯電話が存在する事を明らかにしなかったのか?」という問いに対し、原告側は「弁護士・依頼者間の秘匿特権」が理由としました。
裁判官は原告側の供述は信用が出来ず、また電子ディスカバリーの証拠開示が不十分として、原告側に被告側の弁護士費用の$13,500の支払いを命じました。その後Ostly氏はMorenoさんを名誉毀損でカウンター訴訟し、最終的に陪審員はMorenoさんに155万ドルの損害賠償をせよという評決を下したのです。
今回のケースは原告側の弁護士が「電子ディスカバリーにおける証拠開示」を甘く見ていたようです。
米国での訴訟では、両サイドの弁護士が「Meet & Confer」という以下のようなプロセスを踏んで、電子ディスカバリーのルール決めをします。それに際して担当弁護士はクライエントの電子データのポリシーに関して十分調査しておく必要があり、企業側もそれに対応出来る体勢になっていなければなりません。
1) 電子データの保存及び破棄のポリシー
2) アクセス可能なデータと不可能なデータの把握
3) 訴訟ホールドとその通達への準備(証拠改ざん防止)
4) 関連電子データが紛失もしくは破棄されていないか
それ以外に訴訟に対して:
1) 訴訟予算の推定
2) 電子データコレクションの期間、種類、サイズを特定
3) 電子データコレクションの方法を決定
4) 重複文章の排除
5) 提出用のアウトプット方式
6) データが収集できなかった際のプラン
などの戦略的な訴訟対応をすべく電子ディスカバリーへの対応をしておく必要があるのです。
企業活動をしている以上、訴訟を避けることは出来ません。企業にとって電子ディスカバリーは大変重要なビジネスプロセスとなっています。

コピー機内のデータもe-Discoveryの対象となるか?

コピー機や多機能プリンターには、ハードディスクドライブが内蔵されています。
先頃、中古コピー機内のHDDを取り外してフォレンジックツールで調査したところ、過去にコピーされた文書データが続々と検出された、というセンセーショナルなTV報道がありました。
それでは果たして、コピー機のハードディスクに保存された記録も、電子証拠開示(eディスカバリー)、訴訟ホールド(Litigation Hold)の対象となるのでしょうか?
コピー機のハードディスクには、印刷、コピー、スキャンなどのために一時的に文書データが記録されるため、フォレンジックツールで復元される可能性があることは確かだと言えます。
しかし現実的には、最近のほとんどのコピー機は印刷ジョブが終わると自動的にデータが抹消されるようになっており、訴訟ホールドの対象としてコピー機のデータを保全できる可能性は非常に限られているのが実情です。また、コピー機で保全できなくとも、オリジナルデータを作成したPC側のHDDを保全できるケースが殆んどでしょう。
訴訟に関連しうる全ドキュメントやデータを他から区別して、改ざんや破棄、隠匿されないように確保する「訴訟ホールド」。訴訟ホールドの対象となるデータが適切であることは、最も重要なeDiscovery対策のひとつです。今後、コピー機以外にも、身近なデジタル機器で訴訟ホールドの対象となりうるものが増えていくでしょう。訴訟コストを適切に抑えるためにも、何のデータを対象とすべきか、正確な判断が求められます。

IDFが「証拠保全ガイドライン第1版」公開

デジタル・フォレンジック研究会(IDF)から「証拠保全ガイドライン第1版」が公開された。
電磁データを、その証拠としての信頼性を保ちながら収集、取得、保全するフォレンジックの手続きについてのガイドラインである。海外(欧米)の保全手続きを参考に、日本国内の特殊事情や関係者からの意見を反映してまとめられた労作である。
eディスカバリーのような法的制度のない日本では、まだまだ電磁的証拠の扱いにはばらつきがある。しかし、このガイドラインの「趣旨」にもあるように、日本のデジタルフォレンジックの必要性・有用性がますます高まることは必須だ。今回の策定は、将来への大きな一歩と言えるだろう。
—以下、「趣旨」より抜粋引用—

 この電磁的証拠の収集・取得・保全に関し、運用上の課題は「取得の対象となるデータはどの範囲であるべきか」、「保全した証拠の原本同一性の保証はどの程度確実にするべきか」の2つである。 

 デジタル・フォレンジックの歴史が比較的浅い我が国においては、未だに広く認識された標準的な取得手続きのガイドラインが存在しない

—引用終了—
来年の期末には新版発行予定とのことで、実際にフォレンジックに関与する企業や担当者が広く参照することにより、運用を通じて改良されていくことが期待される。
IDF(特定非営利活動法人デジタル・フォレンジック研究会)