携帯電話に対するフォレンジック調査(モバイル・フォレンジック)

 携帯電話に対するフォレンジック調査をモバイル・フォレンジックという。
 20年以上の歴史があるコンピュータ・フォレンジックに比べると、モバイル・フォレンジックは、世界的にもまだ始まったばかりであるといえる。しかし、モバイル・フォレンジックの潜在的なニーズは非常に高く、実際の事案でも決定的な証拠となる情報が携帯電話に残っていたという事例が頻繁にある。とりわけ、日本では、インターネット人口の約半分は、携帯電話からのアクセスであると言われているが、携帯サイトの利用や携帯電話でのメールの使用頻度は、欧米などに比較して、とても高い。それゆえ、モバイル・フォレンジックは、日本におけるデジタル・フォレンジック調査の中でも重要な位置を占めることになるだろう。

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 携帯電話に接続できるSDメモリやMicroMiniSDメモリから削除された画像や過去のメールなどを復旧できるツールは、存在する。また、携帯電話からデータを安全に抹消するツールも存在する。しかし、携帯電話本体のデータを解析するツールは、現時点では、存在しない。削除された携帯電話の発信・着信履歴や意図的な削除、または、容量オーバーで自動削除されてしまった過去のメールを検出することができたら、フォレンジック調査に大変役に立つだろう。現在、そのような機能を持ったモバイル・フォレンジック ツールをJapan Forensic Instituteでは、現在開発中である。