不正を暴くデジタル鑑識

東芝の巨額不正会計の事件を受けて、デジタル鑑識について、弊社がテレビ東京の取材を受けたときの内容をご紹介します。
スクリーンショット 2016-08-29 14.34.00
日本中に衝撃を与えた東芝の巨額の不正会計問題。
スクリーンショット 2016-08-29 14.35.19
当時の社長は、不正の直接的な指示を会見で否定していました。
スクリーンショット 2016-08-29 14.36.54
しかし、第三者委員会は、歴代3社長による組織的な不正への関与を認定しました。
スクリーンショット 2016-08-29 14.39.03
その根拠となったのが、デジタル鑑識と呼ばれる調査手法でした。対象者のパソコンからデータを保全・収集し、消されてしまったメールを復元するなどのデジタル鑑識の作業が行われました。
スクリーンショット 2016-08-29 14.40.08
専門家が高度なリーガルテックを駆使することで、色々な証拠データを抽出することで、隠したつもりでも、不正をしたかどうかが分かるようになってきているとデジタル・フォレンジック研究会の佐々木良一会長がコメントしています。
スクリーンショット 2016-08-29 14.41.10
そして、東京、港区にあるAOSリーガルテックのフォレンジックラボが紹介されました。
スクリーンショット 2016-08-29 14.43.59
壊されたパソコンやハードディスク、携帯電話からデータを復旧し、証拠データを取り出す作業を行っています。
スクリーンショット 2016-08-29 14.46.42
不正事件の場合は、削除されたり、壊されたりするケースが多いと弊社社長の佐々木がコメントしています。
スクリーンショット 2016-08-29 14.45.32
通常は、不可能を思われるようなケースでも数多くのデータ復旧の成功実績があります。
海水に浸かって、基板が腐食してしまった携帯電話でも内蔵メモリチップを取り出し、写真や通話履歴などのデータ読み込みに成功した事例もあります。
スクリーンショット 2016-08-29 14.47.02
最近、不正を隠すためにデータを消されたり、壊されたスマートフォンが警察や弁護士から持ち込まれるケースが増えています。
スクリーンショット 2016-08-29 14.58.59
膨大な証拠データがスマホに入っており、LINEなども急速に普及しており、この1、2年でスマホの証拠としての重要性は大きくなっています。
スクリーンショット 2016-08-29 14.47.48

検察改革への取り組み

2010年に発生した大阪地検特捜部主任検事証拠改ざん事件では、主任検事がデジタルデータを改ざんしてしまったということで大きな激震が走りましたが、これを契機として、検察庁へのリーガルテックの導入が促進されました。この事件のその後を紹介するため読売テレビが弊社を取材したときの内容を以下にご紹介します。
2010年9月21日に大阪地検特捜部の主任検事が証拠物件のフロッピーディスクを改ざんしたとして、証拠隠滅の容疑で逮捕されました。現職の特捜の検事が担当事件の職務執行に関連して逮捕されるという異例の事態となりました。
スクリーンショット 2016-09-02 12.41.00スクリーンショット 2016-08-29 15.13.40
郵便割引制度を悪用した事件に端を発し、厚生労働省の局長だった村木厚子さんが逮捕・起訴された事件です。
スクリーンショット 2016-09-02 13.42.07スクリーンショット 2016-09-02 12.49.05
村木さんへの無罪判決はおろか、有力な証拠とされていたフロッピーディスクが主任検事に改ざんされていたことが発覚しました。
スクリーンショット 2016-09-02 12.49.28スクリーンショット 2016-09-02 12.50.04
当時の特捜部長らも罪に問われ、一連の責任を取って、検察トップの検事総長らが辞任に追い込まれるという異例の事態になりました。
スクリーンショット 2016-09-02 13.43.36スクリーンショット 2016-09-02 12.51.10
地に落ちた信頼を取り戻すため、検察改革が実行されました。
スクリーンショット 2016-09-02 12.52.02スクリーンショット 2016-09-02 13.45.35
検察庁は「供述に依存した捜査」からの脱却を掲げるようになり、事件から5年後、特捜部の捜査の一室がテレビに初公開されました。
スクリーンショット 2016-09-02 12.52.29スクリーンショット 2016-09-02 12.52.53
パソコンやデジタル機器を揃え、デジタルフォレンジック(電子鑑識)により、捜査当局による恣意的な証拠改ざんを防ぐ目的でパソコンや携帯電話のデータが変更されないように保管できるシステムなどが導入されました。
スクリーンショット 2016-09-02 12.53.17スクリーンショット 2016-09-02 12.53.35
デジタルフォレンジック(電子鑑識)の技術により、どういう証拠調査が行えるかを紹介するためにAOSリーガルテックのフォレンジックラボが取材を受けました。
スクリーンショット 2016-09-02 12.54.35スクリーンショット 2016-09-02 13.39.36
スマホからデータを抽出し、原本と全く同じデータであることを証明できる専用の装置を使ってデータをコピーします。
スクリーンショット 2016-09-02 13.50.18スクリーンショット 2016-09-02 13.55.42
取り出したデータに対して、データ復元を行い、削除された証拠データも抽出することができます。専用のソフトを使って、一旦、削除されたメール、Twitter、LINEの記録なども復元可能です。犯人とつながりのある人を割り出すことができます。
スクリーンショット 2016-09-02 13.52.22スクリーンショット 2016-09-02 13.54.31
更に、メールのやり取り、誰が誰とどのくらいの頻度でやり取りしていたかということも、視覚的に表示をして確認することができます。
スクリーンショット 2016-09-02 14.02.56スクリーンショット 2016-09-02 14.03.21
パソコンや携帯電話から取り込んだ膨大な量のメールを専用のソフトで解析すると、画面上でやり取りをした相手同士が戦で結ばれて表示されます。
スクリーンショット 2016-09-02 14.03.38スクリーンショット 2016-09-02 14.21.43
やり取りの頻度の多いものだけを抽出することで、何度も何度もやり取りしているものだけをピックアップしれ調べることができ、社内不正調査などに使われるツールです。
スクリーンショット 2016-09-02 14.23.27スクリーンショット 2016-09-02 14.25.30
他にも、スマートフォンのGPSやWi−Fi機能で携帯電話を持っていた人が、いつ、どこにいたかという位置情報や時刻までも客観的な証拠として取得することができます。
スクリーンショット 2016-09-02 14.27.41スクリーンショット 2016-09-02 14.32.15
実際に大阪国税局の調査官による汚職事件の捜査では、携帯電話から調査官が移動したルートが復元され、賄賂を受け取った場所が特定されました。
スクリーンショット 2016-09-02 14.35.00スクリーンショット 2016-09-02 14.36.36
今は、デジタルフォレンジックは、特捜部の捜査に欠かせない存在となっています。
スクリーンショット 2016-09-02 14.38.53