パソコン壊して証拠隠滅? 元NHK記者らによるインサイダー取引事件

記憶に新しい、NHK元記者らによる「インサイダー取引事件」。

「課徴金納付命令を受けた水戸放送局の元ディレクターら3人(4月10日付で懲戒免職)は報道用端末(報道情報システム)の記事情報を使って売買を繰り返していた疑いがある(YOMIURI ONLINE/2008年5月28日記事より抜粋)」のだという。

しかもそのうちの一人は、株取引に使ったパソコンからデータを消去し、さらにパソコンそのものを破壊。そこに明確な証拠隠滅の意思があったかどうかは現在調査中のようだが、このような犯罪の「跡」は使用したパソコンだけに残されているとは限らない。10年前ならともかく、今ではスタンドアロンで使っている方が珍しい。メールサーバ、データベースサーバ、ファイルサーバetc…それらのログを解析することで証拠となる手がかりを見つかる可能性もある。

ましてや、個人情報漏洩事件が相次ぎ、内部統制の重要性が高まってきた今、ネットワーク・フォレンジック製品を導入している企業も増えてきているので、そうなるとパソコンをいくら破壊したところで外部とのやりとりは丸裸にされてしまうことだろう。

今回の事件現場で、ネットワーク・フォレンジック製品が導入されていたかは不明だが、引き続き動向を見守っていきたいと思う。

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フォレンジック製品での情報漏洩対策