訴訟ホールド(Legal Hold)の発生条件

eディスカバリーにおいて、訴訟ホールド(Litigation Hold/Legal Hold)「文書の保存義務」と判断される条件を認識することは、致命的に重要である。訴訟ホールドの発生条件を見誤ると、証拠隠蔽行為(Spoilation)につながるからだ。

さて、そのタイミングとは、いったいいつのことか? それは、将来の訴訟が予見された時点である。よって、訴訟が決定したり、裁判所からの出廷要請がきたりといったいわゆる明確なイベント発生時点とは限らない。例えば、社内でセクシャルハラスメントに関する役員会を開催するというようなイベントを計画した時点で、訴訟ホールドが発生する。
各企業の法務部の参考のため、訴訟ホールドの発生条件の具体例をいくつか挙げたい。
・訴訟前に、潜在的な訴訟相手のリストを作成した時点
・雇用不採用の理由を求める文書が到着した時点
・潜在的な訴訟に関して、上司との対話数が相当に増加した時点
Special thanks to: John Isaza and John J. Jablonski @ LAW.com