リーガルテック展2019 第二部 レポート「ブロックチェーン基盤の電子契約 Keiyaku.ai」

リーガルテック展2019 第二部 レポート

2019年11月8日(金)にアークヒルズクラブで開催された第7回リーガルテック展の第二部は、知財、法務向けのリーガルテックの話題を中心に展開されていきました。

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知財テックと新しいマネタイズ方法論

知財をテーマにして、「知財テックと新しいマネタイズ方法論」というタイトルで、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社 知的財産グループ 執行役員の國光健一氏と早稲田大学 創造理工学部の森康晃教授と、リーガルテック株式会社 代表取締役社長の佐々木隆仁氏が対談を行いました。
「知財テックと新しいマネタイズ方法論」の対談動画は、こちらになります。

企業法務・監査業務におけるDX

続いて、キリンホールディングス株式会社の執行役員法務部長の上野正樹氏と双日株式会社 法務部第二課 課長の丹部亜希子氏、ファシリテーターに三浦法律事務所の渥美雅之先生が入って、「企業法務・監査業務におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)」というテーマで対談が行われました。

DX時代のBlockChain基盤 新契約プラットフォーム Keiyaku.ai

ブロックチェーン基盤の新契約プラットフォーム Keiyaku.aiは、契約書の作成・編集、承認・締結、管理・運用をブロックチェーンを活用して行う新たな契約プラットフォームです。
スクリーンショット 2019-11-13 7.10.49データテック株式会社 代表取締役の志田大輔氏が「DX時代のBlockChain基盤 新契約プラットフォーム Keiyaku.ai」というテーマで講演を行いました。

日米のリーガルテック、DXの比較

そして、ジャーナリストの服部桂氏とイノベーション・ファインダーズ・キャピタルCEOの江藤哲郎氏により「日米のリーガルテック、DXの比較」というテーマで対談が行われました。
服部桂氏は、1951年、東京都出身。早稲田大学理工学部で修士取得後、朝日新聞に入社。2年間、米MITメディアラボ客員研究員。94年に新聞紙面で初のインターネット連載。その後も数多くのIT革命を取材。退職後は『デジタル・マクルーハン』などの著書を数多く出版。また『<インターネット>の次に来るもの』の翻訳も手掛けています。
江藤哲郎氏は、1984年に慶應大学を卒業し、アスキーでシリコンバレーの技術発掘と契約を担当。その後マイクロソフト日本法人立ち上げメンバー19名の一人として営業、マーケティングを担当。その後、電通でデジタル事業開発、情報システム等を担当。現在は、米国ワシントン州にイノベーション・ファインダーズ・キャピタルを設立し、AIミートアップを開催するなどして AIスタートアップと日本企業のマッチメイク行っています。

第一部「情報銀行 Mydata.jp」のレポートは、こちらです。
第三部「新特許検索 Tokkyo.ai」のレポートは、こちらです。

リーガルテック展2019 第一部 レポート「情報銀行 MyData.jp」

リーガルテック展2019 第一部 レポート

2019年11月8日(金)にアークヒルズクラブで第7回目のリーガルテック展が開催されました。
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今年のリーガルテック展のメインテーマは、「MyData、情報銀行」でした。
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Society5.0における情報銀行の役割

基調講演は、平井卓也 前IT大臣に「Society5.0における情報銀行の役割」というタイトルでご講演いただきました。
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平井先生は、第4次安倍改造内閣にて、情報通信技術(IT)政策担当 内閣府特命担当大臣(科学技術・知的財産戦略・クールジャパン戦略・宇宙政策)に就任され、産学官やベンチャー企業からも直接取り組みや意見をヒアリングするなど、これからの日本のITのためご尽力されてきました。サイバーセキュリティ基本法や官民データ活用推進基本法などデジタル社会には不可欠な法律を主導されました。国民すべてが安全にデジタル社会の恩恵を享受できる環境整備に、現在もご尽力されています。制度をつくるお立場からの情報銀行の役割について、ご講演いただきました。
平井先生の講演は、世界の情勢と日本の立ち位置から始まり、日本でイノベーションを起こす必要性や、大臣室で60回を超えるPitchを福岡、大阪、名古屋、浜松、つくば、沖縄、神戸、仙台、渋谷、日本橋、パリで行なったとのことです。
そして、議員立法により、日本でITを活用するための法案を作り上げていったというお話を伺いました。
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果たして、日本でGAFA、BATを超えるプラットフォーマーが登場するのでしょうか?
スクリーンショット 2019-11-12 19.04.52そこで生まれたものが「情報銀行」というビジネスとのことでした。
平井卓也先生の講演動画は、こちらになります。

パーソナライズサービス MyData.jp

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続いて、リーガルテック 代表取締役社長 佐々木 隆仁氏が「パーソナライズサービス MyData.jp」について発表を行いました。
パーソナライズサービス MyData.jp PaaSは、MyDataに基づいたパーソナライズサービスを企画している情報銀行事業者向けに個人データサービスプラットフォームを提供するために開発したPaaSサービスです。
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パーソナライズサービス MyData jpについての動画は、こちらになります。

情報銀行、医療ビッグデータ法、匿名加工情報等の情報流通について

午後からは、「情報銀行、医療ビッグデータ法、匿名加工情報等の情報流通について」牛島総合法律事務所の影島広泰先生にご講演いただいました。
影島先生は、企業法務の中でも、「マイナンバー制度・個人情報保護法への実務対応」といった個人情報に関わる豊富な知見をお持ちの、まさに第一人者と言われている先生です。様々な個人情報の活用・流通に関して、弁護士の観点からご講演いただきました。
影島先生の講演動画は、こちらになります。

第二部 「ブロックチェーン基盤の電子契約 Keiyaku.ai」のレポートは、こちらです。
第三部 「新特許検索 Tokkyo.ai」のレポートは、こちらです。

リーガルテック展2019を11月8日に開催

リーガルテック展2019が11月8日にアークヒルズクラブで開催されることになりました。今年でリーガルテック展は、7年目を迎えますが、今年のテーマは、「MyData、情報銀行」となります。

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企業の経営者層、法務・コンプライアンス・知財部門、弁護士、金融機関の方々を対象に各分野の専門家の方がにご講演をいただきます。

基調講演は、政府のIT政策を長年に渡って推進されてきた平井卓也 前IT大臣にご登壇いただきます。

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情報銀行サービス MyData.jpをリーガルテック社 代表取締役の佐々木隆仁がご紹介いたします。

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情報銀行、医療ビッグデータ法、匿名加工の情報流通については、影島先生にご講演いだだきます。

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VDRを活用した知財デューデリジェンス、DX時代のブロックチェーン基盤 新契約プラットフォーム Keiyaku.ai、新特許検索 Tokkyo.aiなどの最先端のリーガルテックサービスも発表いたします。

リーガルテック展の最後には、ワインスペシャリストの渡辺順子さんを講師にプレイアムワイン会を開催いたします。

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皆様方のご参加をお待ちしております。

2019年リーガルテックワイン会 〜 第9回 シャンパーニュ地方〜

※「眠れる森の美女」でお馴染みのロワール地方

ワインdeめぐる世界の旅 第9回

「眠れる森の美女」でお馴染みのロワール地方へ訪れます。
美しい古城が広がる牧歌的なロワールですが現在は近代化と伝統派が融合するユニークなワイン産地に変わっています。伝統を守る作り手、とことんオーガニックにこだわる生産者など、様々な側面を見ながらロワールを学びます。

1、ロワールの歴史と産地の特徴

「フランスの庭園」と呼ばれるロワール地方は中世の時代、国家の中心として繁栄した時期もありました。
当時の面影を残す古城も多く立ち並んでいます。国の権力者がいた土地は昔から必ずワインが栄えロワール地方も12世紀はフランスで一番の人気のワイン産地でした。ユネスコの世界遺産にも登録されている土地を巡りながら貴族たちが好んだロワールを味わいましょう

2、こだわりのあるロワールの生産者

あまり知名度は高くないロワール地方ですがこの産地にはこだわりのある生産者がたくさん存在します。伝統を重んじる作り手と近代化を推し進める作り手が織りなすロワールの現在にスポットを当て、様々なロワールワインをご紹介しました。
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3、近代化が進むロワールの将来

20年も前にロワールへ訪れた際、車窓から見えた広大なぶどう畑や羊や牛の放牧などのどかな田園風景に目が奪われました。世界遺産のロワール渓谷には130もの情感が集まっているそうです。300年代にキリスト教布教の拠点としてロワールに大きな修道院が建てられぶどう栽培が行われました。
ぶどう栽培やワイン醸造においてはボルドーよりも古い歴史を誇ります。その後王侯貴族が移り住みワインは産業・文化としてこの土地で発展していきました。現在のロワール地方はこだわりのある生産者によって数々の名品を作っています。

まずは「ドメーヌ・ミショー」の泡で乾杯
細かい泡が立ち上がり酸味も後味もキレも抜群です。
手摘みで収穫したぶどうを発酵させ15ヶ月も熟成をさせます。しっかりした味わいですがフレッシュ感がありました。この造り手は環境に優しいぶどう栽培を行い農薬や化学肥料の類を極力減らしています。自然な味わいを引き出す造り手です。

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クレメンド・ロワール・ロゼ・ミショー
ロワールの優良ドメーヌ、クードクールで受賞

次の白ワインは「ドメーヌ・ドラ・ゴノルデリ」
設立されてまだ間もない造り手ですが恵まれたテロワールを生かしソーヴィニオンブラン 100% で作られた
白ワインはキレがよく澄み切った味わいです。
ゲストの方でロワールのソヴィーニオンブランが大好きとおっしゃる方がいらっしゃり、とても喜んでいただきました。
ロワールのソーヴィニオンブランは他の産地では決して表現することができないハーブの味わいが特徴です。

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ドメーヌ・ドラ・ゴノルデリ ソーヴィニヨン
プラム、ローストしたピーマン、砕いた小石、柑橘系果実

最後は赤ワイン「シャトークーレーヌ」
15世紀に建てられた歴史あるシャトーです。現在の当主は15代目のエティエンヌさんは子供の頃からワイン造りを手伝ってきました。1994年から有機栽培に移行し自然な味わいを醸し出しています。
ロワールの主要品種カベルネフラン 100% から作られる赤系果実のアロマと黒胡椒などのスパイシーな香りが特徴です。

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シノン ソレイユ ド クーレーヌ 2016
有機栽培で作る凝縮した果実の旨味

2019年リーガルテックワイン会 〜 ワイン de めぐる世界の旅 第 8 回 〜 「シャンパーニュ地方」 いかがでしたでしょうか?
今回もワインだけでなくビジネスの話でも盛り上がりました。
次回はボルドー地方。

次回のテーマは

~ ワイン de めぐる世界の旅 第 10 回 ~

次回は世界最大のワイン産地「ボルドー」を訪れます。王侯貴族に愛され世界に広がったボルドーのワインは今も世界中の愛好家たちを魅了します。
3回にわたって繰り広げられるボルドーの旅、1回目はその歴史に焦点を当てます。

渡辺 順子

世界最大のオークションハウス「クリスティーズ」でアジア人初のワインスペシャリストとして活躍、プレミアムワイン株式会社CEOザッキーズ日本代表。
著書:
『世界のビジネスエリートが身につける 教養としてのワイン』(ダイヤモンド社)
『日本のロマネ・コンティはなぜまずいのか』 (幻冬舎ルネッサンス新書)

2019年リーガルテックワイン会 〜 第8回 シャンパーニュ地方〜

※シャンパーニュ地方特産のスパークリングワイン

ワインdeめぐる世界の旅 第8回

パリから北東へ約140キロ、フランスの最北に位置するシャンパーニュの産地へ訪れます。1680年に修道士であるドンペリニヨンによりシャンパンが生まれました。以降、何百年に渡り世界中の人々を魅了してやまない、唯一無二であるシャンパンについて、シャンパンはどうして泡が立つのか、シャンパンはどうして高いのか… 今更聞けないシャンパンの謎を全てお話し致します。

1、シャンパンの歴史

シャンパーニュ地方でぶどう栽培がはじまったのは5世紀末。
シャンパーニュ地方では当時小氷河期ともいわれ、冬の低温によって酵母の活動が停止、その状態で樽に詰めされたワインは翌春に気温の上昇とともに再発酵し、味の変質やにごりなど不評を買うという問題を抱えていました。それをオーヴィレ―ル修道院の僧、ドンペリニヨンがイギリスのビールにヒントを得て、シャンパンを造りだしました。

2、シャンパンの製造方法と法律

シャンパンと普通のワインとの大きな違いは、醗酵の過程を2回行う「瓶内二次醗酵」という方法を取っているところです。通常のワインと同じ方法でベースとなる泡のないワインを造り、その後できたワインを瓶に入れて糖分と酵母を加え2度目の醗酵を促します。
シャンパンは、法律によって非常に厳しい決まりが定められています。
法律で定められた手順を踏まないと、そのワインはシャンパンと名乗ることはできません。
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ボーヌ村の一等地に広がるぶどう畑で造られたワインはチャリティーオークションに出品されその収益金で病院の運営が行われていました。

3、修道士ドンペリニヨンについて

ドン・ピエール・ペリニヨンは、ベネディクト会の修道士です。フランス北東部のシャンパーニュ地方で生まれ、シャンパンの完成に生涯を捧げました。盲目であったと伝えられ、シャンパンのドン・ペリニヨンは彼の名から命名されました。

白亜の石灰質に覆われるシャンパーニュの土壌からキレのあるシャンパンが生まれます。美味しいシャンパンが生まれる条件を満たした厳しく定められた製造法や法律によりそのブランドは守られてきました。

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ダニエル・ミル
ピノ・ムニエとピノ・ノワールから作られるバランス感抜群の味わい

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アドリアン・ショパン
黒ぶどうだけから作られるブラン・ド・ノワール。ヨーロッパで人気を誇る実力派メゾン

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フランク・ボンヴィル グラン・クリュ ブリュット
セレクション ブラン・ド・ブラン
2010年のノーベル賞晩餐会で選ばれた極上のシャンパン。オーガニック農法で少量生産に徹する希少価値の高い1本

2019年リーガルテックワイン会 〜 ワイン de めぐる世界の旅 第 8 回 〜 「シャンパーニュ地方」 いかがでしたでしょうか?
次回はロワール地方。

次回のテーマは

~ ワイン de めぐる世界の旅 第 9 回 ~

「眠れる森の美女」でお馴染みのロワール地方へ訪れます。
美しい古城が広がる牧歌的なロワールですが現在は近代化と伝統派が融合するユニークなワイン産地に変わっています。伝統を守る作り手とことんオーガニックにこだわる生産者などさあざまな側面を見ながらロワールを学びます。

渡辺 順子

世界最大のオークションハウス「クリスティーズ」でアジア人初のワインスペシャリストとして活躍、プレミアムワイン株式会社CEOザッキーズ日本代表。
著書:
『世界のビジネスエリートが身につける 教養としてのワイン』(ダイヤモンド社)
『日本のロマネ・コンティはなぜまずいのか』 (幻冬舎ルネッサンス新書)

テレワーク実現のためのVDRテクノロジーとワイン

レポート:テレワーク実現のためのVDRテクノロジーとワイン

2019年9月19日にWeWorkメトロポリタンプラザビルで「テレワーク実現のためのVDRテクノロジーとワイン」セミナーを開催しました。

テレワークセミナー会場

今回は、機密情報共有クラウドサービス「AOSデータルーム」をカスタマイズした、働き方改革テレワーク共有管理システム「AOSデータルーム WLBテレワーク」をご紹介しました。

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AOSデータルーム WLBテレワークとは

「AOSデータルーム WLBテレワーク」は、日本政府が掲げる雇用形態の多様化とワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の実現に向けて、ITサービスを活用し、外出先や自宅などの遠隔地でも場所にとらわれない就業を可能とするテレワークソリューションです。多様で柔軟な働き方が選択できる社会を実現するため、「AOSデータルーム WLBテレワーク」は、会社の重要情報を外出先から安全に共有できる働き方改革テレワーク共有管理システムです。

ワーク・ライフ・バランス(WLB)のためのテレワークとは?

ワーク・ライフ・バランスが実現している状態というのは、ワーク(仕事)も会社と自分の期待通りにできて、仕事以外の生活(ライフ)も充実している状態です。生活は、独身、結婚、育児、介護などのライフステージにより変化していきますが、ワークかライフかどちらかを優先し、どちらかを犠牲にしなければならない状態に陥らないために、仕事の効率を上げて、生活を充実させるためのソリューションとして、テレワークの導入が注目を集めています。在宅勤務やサテライトオフィス勤務、モバイルワークなどのテレワークの勤務実態に合わせ、本社オフィスとの情報共有システムがAOSデータルーム WLBテレワークです。

日本企業のテレワーク導入状況

日本は、テレワーク導入が進んでいない。しかし、導入の効果が大きい!
日本企業でテレワークを導入している企業は、2017年時点で13.9%と米国の70%に比べて、まだまだ、低い状態ですが、導入した企業の8割が導入効果があったと回答しており、働き方改革の効果が期待されています。政府は、2020年までにテレワーク導入企業の割合を34.5%まで引き上げるという目標を掲げています。

テレワークの経済効果

テレワークの導入効果で一番大きいのは、通勤時間のムダの削減効果だと試算されています。この通勤のムダをなくすだけでも、4,300億円の削減効果があります。さらに、テレワークにより生産性の向上が実現できれば、経済効果は一段と大きくなります。

テレワーク実現のための3つの課題

働き方改革でテレワークを実現するためには、3つの課題を克服する必要があります。

  1. 1)離れた場所からどうやって本社の機密データにアクセスすれば良いのか?
  2. 2)どうやって別々の場所で仕事をしながら、効率的な共同作業を進めるのか?
  3. 3)機密情報の漏えい対策はどうすればいいのか?

働き方改革 WLBテレワーク共有管理システム「AOSデータルーム WLBテレワーク」は、
この3つの課題を解決します。

  1. 1)安全な貸金庫のように管理されたクラウド上で機密データを共有
  2. 2)コメント機能、タグ管理でお互いの作業を効率化
  3. 3)ユーザー毎の権限設定、アクセス履歴管理で機密情報の漏えいを防止

セミナー動画はこちらです。

その後は、ワインスペシャリストの渡辺順子さんによる講演がありました。

渡辺順子
ワイン

今回は、「テレワークとワイン」というテーマでお話しいただきました。

ワインとテレワーク
乾杯
笹野
知久
食事

会場までお越しいただき、誠にありがとうございました。

レポート:不正調査の実務セミナー in 大阪

レポート:不正調査の実務セミナー@大阪

2019年9月4日(水)、リーガルテック株式会社は、MYKアドバイザリー株式会社共済のもと「不正調査の実務セミナー」を大阪駅前第4ビルにて開催しました。

講師にはリーガルテック株式会社の佐々木隆仁氏、森田善明氏に、MYKアドバイザリー株式会社の立川正人氏(たちかわ まさと)氏をお迎えしました。

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当日は会場も満席となり、改めて「不正調査」に対する関心の高まりを感じるものとなりました。
本稿では、そのセミナー内容についてレポートします。

かつてないリスクにさらされる日本企業 -佐々木隆仁氏

佐々木氏の話は、日本の現状把握からスタート。

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  • 不適切な会計の開示企業は、2008年の25社から9年間で2.2倍に増えている
不適切な会計
  • 2018年に第三者委員会が設置されたケースは80件で、2017年の43件に比べて倍増
第三者委員会
  • 非正規社員が4割近くに達しており、労働訴訟が増えている
非正規社員
  • 労働訴訟は年々増加傾向。2017年は3,500件を超えた
労働訴訟も増加
  • 労働紛争の相談件数は、2018年は、111万7,983件、11年連続で100万件超え
労働紛争

さらにメガリークとよばれる、外資系企業によるヘッドハンティング経由の情報盗用例も紹介され、企業として改めて対策を打つ必要性が問われます。

「言った言わない」はデジタル証拠には通用しない

多くの内部告発への対応は、「言った言わない」「証拠のあるなし」で揉めることが多いです。
しかし今やほとんどの証拠は電子データで残っています。
悪いことをする人は当然、証拠を消そうとしますが、最先端の技術を駆使すれば、復元可能な証拠も多いです。
本人が消したはずの閲覧履歴で、業務中に趣味のサイトやアダルトサイトを見ていたという履歴が出てきて、裁判で有利に働いたこともありました。
さらに海外にはeディスカバリー法が存在し、もし電子データの証拠隠滅を謀ったことがわかった際には、より大きな罰が科せられます。
データフォレンジックへの対応は、高いリスクにさらされはじめた日本企業にとって、重要な転ばぬ先の杖といえます。

デジタル証拠への備え。アメリカ38%以上。日本1%未満

日本企業でデジタルフォレンジックの準備をできている企業は1%もないのではないかと言われています。
一方で、アメリカの大手企業では、38%は何らかのフォレンジックツールを導入しているという統計調査もあります。
日本企業においても、内部告発や不正会計などが増えてきた今、問題が発生する度に外部業者を頼るのではコストも時間も合わない可能性が出てきています。
アメリカのように、デジタルフォレンジックに対する社内体制を整えないといけない時代が訪れる可能性が高く、今回ご用意したAOSフォレンジックルームは、そのような企業の皆様に使って頂きやすいよう、人的サポートも充実した形でご用意しています。

準備しないなら数十億円の損失を覚悟してください -立川正人氏

企業の第三者委員会などもサポートしているMYKアドバイザリーの立川氏は、ご自身の生々しい実体験をシェアしてくださいました。

不正調査はどう行われるのか

不正調査は、下記のような流れで進みます。

  • 証拠の保全
  • 事実調査
  • 報告書の作成
  • その他関係関係者とのやりとり(会計監査人からの面談を求められるなど)

上記のような業務が非常にタイトなスケジュールで進みますが、企業側の人は不正調査時にはじめて見積もりを取るなどの作業に入るため、大変な混乱の中で待ったなしの業務にあたります。

だいたい手遅れ

いざ我々が関与したからといって、すぐに問題が発覚するとは限りません。
むしろすぐにはわかりません。
疑われている人間は、たいてい証拠を消しています。それが実態です。
さらに、我々のようなプロが関わる前に、社内の情報システム部などが勝手に調査をしてしまうため、証拠が書き換わってしまい、余計にややこしいことになっています。
本当は事前に証拠の保全などデジタル調査に関する準備がされていれば楽なのですが、そのような事前準備ができている企業は、上場企業だとしても本当にわずかです。
デジタルフォレンジック協会でも、普段からの準備を推奨しているのですが、残念ながらそうなっていないのが実情です。

6割ものプロがデジタル調査に自信なし

身内の恥をさらすようですが、行政書士など監査関連の関係者にアンケートをとった結果、デジタル調査に関する知識に自信がないと答えた人は6割を超えました。
現代の企業においては、紙で証拠が出てくるよりも電子データに関する証拠の方が多いです。
しかし、デジタル関連の調査スキルを持つ人は驚く程少ない状況なのです。

準備しないなら、数十億円の損失を覚悟する

内部監査など問題があった上場企業のIR資料を読んで頂ければ、企業が費やしている費用がわかります。
少なくとも数億円、一般的には十億円を超える金額が突発的な内部調査にはかかります。
本当は事前にデジタル調査の準備ができていれば、このような外部に頼んで費用がかさむことも、急な激務にさらされることも避けることができます。
AOSフォレンジックルームなどをみてもらえばわかりますが、はるかに安いコストで安心と予防が手に入ります。
どちらにせよ、もしデジタルに苦手意識をもったままで、さらに今後も対策する予定がないならば、それなりのリスクを抱えているということだけは意識しておかれた方がよいと思います。

フォレンジック実務の説明 -森田善明氏

内部監査などを企業から委託され実務にあたっている森田氏からは、フォレンジック業務を内製化するメリットについてが語られました。

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内製化するメリット

多くの企業は内部不正や内部告発のリスクにさらされていますが、意外と気づかれていないのが、調査すると大抵シロ(証拠なしで無罪)だということです。
そう考えると、怪しい行動がある度に外部に高い調査費を払うのは、無駄なコストと時間を支払っていることになり、我々はありがたいですが、あまりオススメはできません。
アメリカの企業がデジタルフォレンジック業務を内製化している理由はまさにそこにあり、経済的な理由からも、初期調査は内部で行える方が理にかなっています。
初動を素早く行うためにも、普段から簡易なデジタルフォレンジックに安く素早く対応できる体制を社内で作ることをオススメしたいと思います。

経験者たちが語る「不正調査」の実態 -司会:佐々木氏 ゲスト:立川氏、森田氏

最後は、実際に企業の不正調査を外部から委託されている3名によるディスカッション。実務者ならではの実感のこもったお話が繰り広げられました。

公平性に対する社会的な意識の高まり

佐々木氏が投げかけた「最近、第三者委員会の案件が増えているように感じる」という質問に対し、立川氏の答えは「そうではない」というものでした。
立川氏曰く、昔から第三者委員会は存在していますし、件数もさほど変わってはいないのですが、社会の意識が高まっているため、注目されつつあるそうです。
社会の意識が高まるということは、より公平な判断が求められるということであり、佐々木社長のリーガルテック社への依頼が増えている背景は、「デジタル証拠」という公平な判断のよりどころを求める機運が高まっているからではないかということでした。
デジタル証拠への注目は、そのような社会的機運を反映したものとも言えそうです。

有事が発生すればゴールデンウィークはない

森田氏からは、内部不正調査などが始まった際には、ゴールデンウィークはないという話がシェアされました。
不正調査のスケジュールが非常にタイトであるということもありますし、eディスカバリーなどは海外企業とのやり取りになるので、当然海外にはゴールデンウィークはないという事情もあります。
さらに、特に日本の製造業においては独自開発したソフトウェアが入っていることも多いので、デジタル証拠を見つけるためには、タイトなスケジュールの中で、環境自体の調査をまず行わないと、不正調査自体が始められないという事情もあります。有事には休んでいる余裕がないのです。
森田氏からのオススメとして、有事が起こる前に複数業者に対して事前見積もりをとっておくことが提案されました。
少なくとも有事が発生する前に、複数の業者に声がけしておくことが、初動の素早さや安心に繋がるということです。

自社を守る

冒頭でも触れましたが、アメリカの大手企業の38%もがフォレンジック業務を内製化している理由は、それが経済的に考えても合理的だからです。
デジタルフォレンジック導入を社内に啓蒙することは、内部犯罪への抑止効果があります。
リーガルテック社は警察の調査を手伝ってきました。これらのノウハウは一般企業にも役立ちます。
日本ではこれからだと思いますが、ぜひ我々が日本の警察、捜査機関にご提供している技術を動員したAOSフォレンジックルームをご活用頂き、デジタルフォレンジック分野においても日本先端企業になって頂ければと思います。

2019年リーガルテックワイン会 〜 第7回 ブルゴーニュをめぐる③〜

※ドメーヌ・ポンソのワインをリーガルテック社で競り落とし、ラベルを作成しました。

ワインdeめぐる世界の旅 第7回

ベーシックなブルゴーニュワインと共にワインの歴史を3回に分けて辿ります。

ブルゴーニュ最後の旅は「オスピス・ド・ボーヌ」についてお話します。

1、「オスピス・ド・ボーヌ」の歴史

ブルゴーニュワイン「コートドール(黄金の丘陵)」の中心地ボーヌの街へ訪れます。ボーヌでのワイン醸造の歴史はローマ時代にまで遡ります。
修道士たちによって土壌は耕され神に捧げるために作られていたワインは今は世界最高峰の品質に達しました。中でも「オスピス・ド・ボーヌ」は生産者たちが腕によりをかけて作る歴史あるワインです。

2、「オスピス・ド・ボーヌ」ワインの希少性と価値

ブルゴーニュのシンボルである鮮やかなモザイク屋根の施療院「オスピス・ド・ボーヌ」は15世紀、貧しい農民たちのために建てられた病院です。
施療院「オスピス・ド・ボーヌ」
ボーヌ村の一等地に広がるぶどう畑で造られたワインはチャリティーオークションに出品されその収益金で病院の運営が行われていました。
今もその伝統を守り毎年11月にチャリティーオークションが開催されています。

3、チャリティーオークションでの秘話

実際にボーヌの施療院内で行われるオークションに参加し、現地で落札してきた貴重なワインを試飲します。2年以上の熟成を経てようやく日本に届きました。
オスピスのオークションは樽ごと落札するのが特徴です。1樽分は288本、ラベルは落札者のオリジナルラベルが作成可能で、リーガルテック社だけが所有するワインです。

ブルゴーニュの旅最終回は500年続く「オスピス・ド・ボーヌ」のワインを特別にご用意しました。

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クレマン・ド・ブルゴーニュロゼ・ブラン・ド・ノワールルー・デュモン
2000年に日本人が設立した「ルー・デュモン」は職人的なこだわりを持って作られたスパークリングワイン。日本人のアイデンティティを表現した味わいと評判です。
※クレマン・ド・ブルゴーニュとは
世界屈指の銘醸地ブルゴーニュ産のブドウから造られるスパークリングワインです。

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コトー・ブルギニヨンルイ・シャド
19世紀から続くブルゴーニュ屈指のドメーヌ「ルイ・ジャド」の白ワイン。
『ルイ・ジャドを語らずして、ブルゴーニュを語れず』と言われる代表的な生産者です。
ブルゴーニュのボーヌで開催されたオークションに実際に参加して落札して来たとっても希少価値の高いワインです。2016年の収穫から2年間の熟成を待ってようやく日本に届きました。
実は私も今回初めていただきましたが、さすがブルゴーニュの超一流の造り手「ドメーヌ・ポンソ」ならではの出来栄えです。エレガントな口当たりで甘めのチェリーとちょっとシナモンのようなスパイシー感も…

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オスピス・ド・ボーヌドメーヌ・ポンソ
リーガルテック社だけが持つワイン。
「ドメーヌ・ポンソ」の醸造家、最後のワインです。

2019年リーガルテックワイン会 〜 ワイン de めぐる世界の旅 第 7 回 〜 「ブルゴーニュをめぐるワインの旅③」 いかがでしたでしょうか?
次回はシャンパーニュ地方。

次回のテーマは

~ ワイン de めぐる世界の旅 第 8 回 ~

次回はシャンパーニュ地方を訪れます。
シャンパンはどうして泡が立つのか、シャンパンはどうして高いのか・・・
今更聞けないシャンパンの謎を全てお話します。

渡辺 順子

世界最大のオークションハウス「クリスティーズ」でアジア人初のワインスペシャリストとして活躍、プレミアムワイン株式会社CEOザッキーズ日本代表。
著書:
『世界のビジネスエリートが身につける 教養としてのワイン』(ダイヤモンド社)
『日本のロマネ・コンティはなぜまずいのか』 (幻冬舎ルネッサンス新書)

2019年リーガルテックワイン会 〜 第6回 ブルゴーニュをめぐる②〜

世界2大ワイン産地の一つブルゴーニュ

ワインdeめぐる世界の旅 第6回

ベーシックなブルゴーニュワインと共にワインの歴史を3回に分けて辿ります。

2回目は、ブルゴーニュではちょっと異色(?)の存在、シャブリとボジョレーに焦点を当てます。何万年も前は海の底にあったシャブリは辛口でミネラルたっぷりの白ワインを造ります。赤ワインは「ボジョレー・ヌーボー」だけでないボジョレーをご紹介します。ブルゴーニュの違った側面を見ていきましょう。

1、シャブリとボジョレーの土壌の特徴と歴史

ブルゴーニュ地方は地区により栽培されるブドウの品種などが異なると言った特徴があります。シャブリは、ワインの名称として名高い地域名です。

シャブリ地区では、他の地域とは異なり、キンメリジャンと呼ばれている土壌で栽培されているシャルドネ種のブドウのみを利用して、良質の白ワインを作り出すと言った特徴が在ります。

また、ボジョレー地区は、マコンから南へ55kmほどのところに広がるワイン産地で、ガメイという黒ブドウから造られる赤ワインが有名です。

2、シャブリにあう料理とは

シャルドネ種から造られるシャブリは、明るい緑がかった黄色。

シャルドネ種の酸味と、果実味のあるさわやかなミネラル感が魅力の辛口白ワインです。一般的にシャブリに合うと言われている料理は生牡蠣。

牡蠣の化石を含む土壌で育ったシャルドネ種のブドウで造られているシャブリと生牡蠣の相性は抜群です。

3、ボジョレーヌーボーじゃないボジョレーって

ボジョレーといえばボジョレーヌーボーが有名ですが、ヌーボーだけでないボジョレーをご紹介しました。

ボジョレー地区で造られているワインは早飲みの「ボジョレー・ヌーヴォー」だけ、と思われている方も多いようですが、実は熟成能力のある高品質なワインも多く造られています。

この産地には、特に優れた「クリュ・デュ・ボジョレー」と呼ばれている10のA.O.C.があり、同地区の中では特別な存在として世界的に高く評価されています。

ブルゴーニュ最大規模の自社畑を誇る、歴史ある生産者「ドメーヌ・ジョセフ・ドルーアン」が造るシャブリとボジョレーをいただきました。

まずはおなじみのクレマンブルゴーニュで乾杯。口当たりが良く繊細な味わいです。

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クレマン・ド・ブルゴーニュブラン・ド・ブランNV
ブルゴーニュでは珍しい日本人醸造家、沖田さんが造るクレマン・ド・ブルゴーニュ。ブルゴーニュの有名醸造家から大絶賛された味わいです。

※クレマン・ド・ブルゴーニュとは
世界屈指の銘醸地ブルゴーニュ産のブドウから造られるスパークリングワインです。

シャブリはミネラルと酸味のバランスが絶妙。
特にレモンを絞ったかのように感じる酸味が後味を引き締めスッキリした口当たりでした。

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シャブリドルーアン・ヴォードン2017
シャブリ地区のワイン産業を復興させたジョセフ・ドルーアン。
自然派シャブリの代表で牡蠣や魚介類にぴったりの酸味のある味わいです。

ボジョレーは他のブルゴーニュと違ってガメイ種を使用します。
ストロベリーやラズベリーの果実味が軽やかで甘みも控えめな本格的ボジョレーでした。

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ボジョレー・ヴィラージュ2016
ボジョレー特有のぶどう品種、ガメイ種を使って作られるワインは
軽飲みのボジョレー・ヌーボーだけではありません。

2019年リーガルテックワイン会 〜 ワイン de めぐる世界の旅 第 6 回 〜 「ブルゴーニュをめぐるワインの旅②」 いかがでしたでしょうか?

次回はブルゴーニュワインについての最終回。

次回のテーマは

~ ワイン de めぐる世界の旅 第 7 回 ~

次回は「ブルゴーニュをめぐるワインの旅③」
ブルゴーニュ最後の旅は「オスピス・ド・ボーヌ」についてお話しします。
唯一無二のオークションとして500年の歴史を誇る「オスピス・ド・ボーヌ」。
実際にオークションに参加して落札してきたワインをいただきます。

渡辺 順子

世界最大のオークションハウス「クリスティーズ」でアジア人初のワインスペシャリストとして活躍、プレミアムワイン株式会社CEOザッキーズ日本代表。
著書:
『世界のビジネスエリートが身につける 教養としてのワイン』(ダイヤモンド社)
『日本のロマネ・コンティはなぜまずいのか』 (幻冬舎ルネッサンス新書)

2019年リーガルテックワイン会 〜 第5回 ブルゴーニュをめぐる①〜

世界2大ワイン産地の一つブルゴーニュ

ワインdeめぐる世界の旅 第5回

ベーシックなブルゴーニュワインと共にワインの歴史を3回に分けて辿ります。

その1回目、いよいよ世界2大ワイン産地の一つブルゴーニュへ訪れます。ブルゴーニュは神に捧げるワインとして修道士達が畑を守り心を込めて造ってきました。ブルゴーニュにはワインの最高峰「ロマン・コンティ」も存在しますが「ロマネ・コンティ」も修道士達によって造られました。

1、ブルゴーニュワインの歴史

ルゴーニュでは、古代ローマ時代からぶどう栽培がおこなわれ、6世紀頃にはすでに各所の修道院でクオリティの高いワインが造られていました。

ベネディクト派のクリュニイ会とシトー会がブルゴーニュに設立した修道院では、当時最高の知識層であった修道士たちによって、ワイン造りがおこなわれました。
当時、ブルゴーニュ一帯はブルゴーニュ公国として、ブルゴーニュ公の支配下にありました。領主であるブルゴーニュ公も、ピノ・ノワールの優位性を認めてガメイの植樹を禁じるなど、ワイン生産を助ける政策を施しました。

2、産地とワインの特徴

教会や貴族に専有されていた垂涎の葡萄畑は、フランス革命によって市民へと開放されました。その結果、ブルゴーニュではひとつの区画が小さくなり、また造り手(ドメーヌ)も小規模な家族経営が多くなりました。

ブルゴーニュ地方は、フランス東部の内陸に位置し、シャブリ地区、コート・ドール地区、コート・シャロネーズ地区、マコネー地区、ボジョレー地区があります。

ブルゴーニュワインの特徴は、単品種によるワインで、基本的に赤ワインはピノ・ノワール種やガメイ種、白ワインはシャルドネ種になります。

3、ブルゴーニュ特有の法律

ブルゴーニュAOC(Bourgogne AOC)は、フランスのワイン法で定められた「ブルゴーニュ地域」で生産されたワインのうち、畑や村・地区などの規格には合わないが、ブルゴーニュワインとしての規格には合致しているワインに与えられる広域AOCです。

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クレマン・ド・ブルゴーニュタストヴィナージュ NV
1898年設立、ブルゴーニュで泡を専門に造る有名な造り手としてその地位を築きました。各種ワインコンクールで多くの金賞を受賞するスパークリングはブルゴーニュで一番の人気を誇ります。

※クレマン・ド・ブルゴーニュとは
世界屈指の銘醸地ブルゴーニュ産のブドウから造られるスパークリングワインです。

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プイィ・フュイッセドメーヌ・シャンソン
淡い黄金色、花、白い果肉と果実の香りが印象的な白ワインです。

※プイィ・フュイッセとは
フランスのブルゴーニュ地域圏ソーヌ=エ=ロワール県の中央部で生産される、AOCの指定を受けた辛口白ワインです。

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ブルゴーニュ・ピノ・ノワールドメーヌ・シャンソン
スミレの花や赤いベリーの華やかな香りにスパイスのニュアンスと滑らかな酸味のバランスが良い味わいです。

2019年リーガルテックワイン会 〜 ワイン de めぐる世界の旅 第 5 回 〜 「ブルゴーニュをめぐるワインの旅①」 いかがでしたでしょうか?

次回はブルゴーニュワインについてさらに掘り下げていきます。

次回のテーマは

~ ワイン de めぐる世界の旅 第 6 回 ~

次回は「ブルゴーニュをめぐるワインの旅②」
ブルゴーニュでもちょっと異色の存在、シャブリとボジョレーについてお話します。

渡辺 順子

世界最大のオークションハウス「クリスティーズ」でアジア人初のワインスペシャリストとして活躍、プレミアムワイン株式会社CEOザッキーズ日本代表。
著書:
『世界のビジネスエリートが身につける 教養としてのワイン』(ダイヤモンド社)
『日本のロマネ・コンティはなぜまずいのか』 (幻冬舎ルネッサンス新書)