「Autonomy brings to HP higher value business solutions that will help customers manage the explosion of information. Together with Autonomy, we plan to reinvent how both unstructured and structured data is processed, analyzed, optimized, automated and protected. 」
8月12日のWall Street Journalの記事にもあるように、米国企業は社外弁護士事務所を使わず社内弁護士を積極的に採用していく方向に動いているようです。SymantecとHPによるエンタープライズを中心としたイニシアチブの追い風もあり、米国ではe法務ディスカバリーのIn-House化(企業内で使われる事)が加速していくような気配です。
ここではリーガルオピニオンやジャーナル、米国連邦裁判所の意見及び州裁判所の意見を検索する事が出来ます。加えて無料アプリケーションであるGmail、 Google DocsやGoogle Calendarまた携帯電話のボイスメールとそのテキスト化をするGoogle Voice、そして翻訳機能のGoogle Translateなどを有効に利用する事が可能です。
Google for LawyersではGoogleの無料もしくは低価格のアプリとサービスを使って小さな弁護士事務所でも大手法律事務所の調査や技術予算に対抗できるようになる方法、そしてGmail、Google Docs、Google Calendar、Google Voiceや Google Translateの有効活用、そしてGoogle Scholarを利用したレビューやジャーナルの検索などのGoogleの隠されたツールやその利用方法を解説しています。
American Bar Associationのウェブサイトでも弁護士の仕事効率を上げるためのiPhoneやiPadアプリケーションを紹介しています。(http://www.americanbar.org/publications/youraba/201105article05.html)これらのアプリの数からもアメリカの弁護士を取り巻くIT環境を理解する事が出来ます。当然セキュリティの心配もありますが、Googleの元CEOであるEric Schmidt氏はMACは最も安全なPCであると述べています。タブレットPCが不発に終わったのとは逆にiPadの爆発的な人気を受けて6,000ものアプリが存在します。そしてより機能的で情報を簡単にコントロール出来るようになりました。iPadはデスクトップやノートブックPCと異なり情報を「作る」デバイスではありません。あくまで情報を「消費」するデバイスです。既存のPCと並行してiPadを効率的に使うというのが今後の流れのようです。
DLA Piperは最大手の国際法律事務所ですが、あるケースで相手方弁護士からの要求で57万通もの電子文書 (合計67GB)を5日以内にプロセス、検索そして分析をしてケースに関連する文章のみを裁判所に提出するという要請に直面しました。DLA Piper社は今までの経験から全て処理するのに数週間かかると判断しました。但しこれではとても裁判所が提示した期限には間に合わせることが出来ず、高額の制裁措置の対象になる可能性がありました。
DLA Piperは57万通の文章から本案件とは関係のないものと分別するカリングを高速で行えて、なお効率的な検索及び分析が出来るe法務ディスカバリーツールが必要でした。そしてあるツールを即導入し2日間で99.46%の対象外の文章を分別し、3,070通の対応文章を発見する事が出来ました。そしてそれらをPSTフォーマットにエキスポートをし期限内に裁判所の要求に答えることが出来たという事です。
米J-M Manufacturing社が内部告発を受け米連邦政府とカリフォルニア州からの調査を受けた際に、同社の弁護士事務所であるMcDermott Will & Emeryは当局に25万のドキュメントを提出しました。
ここまでは良くある話なのですが…
その後J-M Manufacturing社はMcDermott Will & Emery弁護士事務所に対して内部告発案件の際に提出された文章に余分なものが含まれていたとして同弁護士事務所を訴えたのです。J-Mによると本来提出すべきで無い3,900もの弁護士-クライアント間の秘匿特権文章がこの25万のドキュメントの中に含まれてしまっていたとの事。
McDermott Will & Emery弁護士事務所はグローバルで1,000人以上の弁護士を持つ大手弁護士事務所です。J-M Manufacturing社の案件に関して経験の無い弁護士に担当させてしまったのでしょうか?それともサービスを提供したStratify社側の担当者が未熟だったのでしょうか?
HPの戦略
/カテゴリ: eディスカバリー, 世界情勢, 最新米国情報さらに読む
法務ITとそのトレンド
/カテゴリ: eディスカバリー, 最新米国情報8月21-25日にテネシー州のナッシュビルでILTA-CONFERENCEが催されました。ILTAはInternational Legal Technology Associationの略でまさしく法務に関する技術を紹介しているコンベンションです。展示ベンダーは300社。これからも米国での法務IT及びe法務ディスカバリーの市場の大きさと法務関係者のITへの興味レベルを理解する事ができます。
毎年1月下旬にニューヨークで開催されるLegal Tech(http://www.legaltechshow.com/r5/cob_page.asp?category_id=71685&initial_file=cob_page-ltech.asp)も法務ITの重要なコンベンションです。
今年のILTAはe法務ディスカバリーベンダー2社が大型買収された後の開催となりました。
そのため今後はe法務ディスカバリーサービスを提供しているLitigation Supportやサービスプロバイダーよりもエンタープライズ向けの製品にフォーカスしていくのではないかと言われています。
8月12日のWall Street Journalの記事にもあるように、米国企業は社外弁護士事務所を使わず社内弁護士を積極的に採用していく方向に動いているようです。SymantecとHPによるエンタープライズを中心としたイニシアチブの追い風もあり、米国ではe法務ディスカバリーのIn-House化(企業内で使われる事)が加速していくような気配です。
またこのILTAでは118社の弁護士事務所によるITに関するアンケート結果が発表されています。米国の弁護士事務所がITに関してどのようなアプローチをしているかとても興味深い内容となっています。
さらに読む
米国e法務ディスカバリーのトレンド
/カテゴリ: eディスカバリー, 最新米国情報ITを駆使しての効率化
/カテゴリ: eディスカバリー, 最新米国情報前回はアメリカの弁護士達がiPadとそのアプリで作業効率を上げていると言うお話をさせて頂きました。
iPad だけではなく、Googleも有効に活用する事により効率化を上げる事が可能です。
「Google for Lawyers: Essential Search Tips and Productivity Tools」という本が昨年8月にAmerican Bar Association から出版されました。
Googleは無料もしくは低料金で検索とその技術を利用する事ができ、一般的にはあまり知られていませんが、Google Scholar(http://scholar.google.com)という法務検索があります。
ここではリーガルオピニオンやジャーナル、米国連邦裁判所の意見及び州裁判所の意見を検索する事が出来ます。加えて無料アプリケーションであるGmail、 Google DocsやGoogle Calendarまた携帯電話のボイスメールとそのテキスト化をするGoogle Voice、そして翻訳機能のGoogle Translateなどを有効に利用する事が可能です。
Google for LawyersではGoogleの無料もしくは低価格のアプリとサービスを使って小さな弁護士事務所でも大手法律事務所の調査や技術予算に対抗できるようになる方法、そしてGmail、Google Docs、Google Calendar、Google Voiceや Google Translateの有効活用、そしてGoogle Scholarを利用したレビューやジャーナルの検索などのGoogleの隠されたツールやその利用方法を解説しています。
このガイドブックではビギナーでもアドバンスユーザーでもGoogleの使い方をマスター出来るようになっています。
アメリカはAmerican Bar Associationが弁護士の効率化を上げるためのITツールを積極的に啓蒙している事が特徴です。
Evernote(https://evernote.com/intl/jp/)は何でもキャプチャー出来るソフトウェアで、ノートやファイルを整理し、そして後で取り出す事を用意にしてくれるウェブベースのアプリケーションです。モバイル版だけではなくデスクトップ版もあり全てのプラットフォームのシンクロナイズも可能です。
弁護士にとって魅力的なEvernoteの機能は:
重要なメールだけをEvernoteアカウントにアップロード
Evernoteは裁判記録、意見、記事などを整理して保存するので後での閲覧が可能
1日のやらなければいけない項目を優先順位ごとに管理
Evernoteは証拠写真などをケースごとに管理
別の弁護士と情報をシェア
モバイルバージョンはボイスメモ機能付き
Evernoteは決して弁護士専用のツールではありません。元々はキャプチャーしたノート、ウェブサイト、記事などを整理して有効活用するという一般的なビジネスユース向けに本来開発されたものですが、こういった便利ツールはアメリカの弁護士も積極的に使っているようです。
アメリカではビジネス向けの効率改善アプリケーションが豊富です。弁護士達はこれらの中から自分のプラクティスにあったツールを積極的に用い、生産性を向上させています。
ITと弁護士の生産性
/カテゴリ: 世界情勢, 最新米国情報リーガルサーチのLexis やWestlawが出現した時にアメリカの弁護士達は「コンピュータでの検索など使い物にならない」と言っていたそうです。現在ではコミュニケーションが電子化され、訴訟の際には何テラバイトもの電子保存データを取り扱う事が必要となり弁護士もITの力を使わずに効率を上げることは不可能な状況になっています。
ITの変革が弁護士の活動に影響を及ぼしている事は確実で、特にiPadの出現はアメリカの弁護士の活動に大きなインパクトを与えているようです。四角い革カバンに紙の書類を詰め込んで裁判所に向かう事はもう昔のシーンとなっています。
iPadの一般的なオフィスアプリケーションだけでなく、生産性を上げるのに適した新しいアプリケーションにどのようなものがあるかの情報を常に入手しておく事が重要です。アメリカでは弁護士が自分のプラクティスに適したアプリケーションを効果的に利用して作業効率を上げる事が一般的になっています。
それを反映してアメリカでは弁護士が活用出来るようなiPadのアプリケーションがいくつかありその例をご紹介します。
(http://itunes.apple.com/us/app/court-days-pro-rules-based/id419708480?mt=8)
裁判に関わるスケジュールや期限などの管理アプリ。
(http://readitlaterlist.com)
ウェブページを保存してオフラインで読めるようにするアプリ。
iPadのタッチスクリーンに対応したドキュメントノートソフトウェア。
リーガルサーチアプリ。
訴訟弁護士向けの連邦/地域ルールなどのリファレンスアプリ。
(http://itunes.apple.com/us/app/ijuror/id372486285?mt=8)
陪審員の席順や各陪審員の情報が入力出来るアプリ。
ノート及び音声録音のアプリ。
裁判でのプレゼンテーションアプリ。
American Bar Associationのウェブサイトでも弁護士の仕事効率を上げるためのiPhoneやiPadアプリケーションを紹介しています。(http://www.americanbar.org/publications/youraba/201105article05.html)これらのアプリの数からもアメリカの弁護士を取り巻くIT環境を理解する事が出来ます。当然セキュリティの心配もありますが、Googleの元CEOであるEric Schmidt氏はMACは最も安全なPCであると述べています。タブレットPCが不発に終わったのとは逆にiPadの爆発的な人気を受けて6,000ものアプリが存在します。そしてより機能的で情報を簡単にコントロール出来るようになりました。iPadはデスクトップやノートブックPCと異なり情報を「作る」デバイスではありません。あくまで情報を「消費」するデバイスです。既存のPCと並行してiPadを効率的に使うというのが今後の流れのようです。
米国法律事務所のe法務ディスカバリー対応
/カテゴリ: eディスカバリー, 最新米国情報SNSへの対応
/カテゴリ: eディスカバリー, 世界情勢, 最新米国情報e法務ディスカバリーのミスによる訴訟
/カテゴリ: 世界情勢, 最新米国情報カルテルとe法務ディスカバリー
/カテゴリ: eディスカバリー, 世界情勢, 最新米国情報データ収集へのアプローチ
/カテゴリ: eディスカバリー, 世界情勢, 最新米国情報